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帰宅、心は思い出でいっぱい

Written by Your Favorite Enemies. Posted in Shadows Of Dreams To Come Tour

ヨーロッパツアーを終え、家であるYFE本部へと帰って来ました。今は午前3時近くです。何故だか分からないけど眠れません…家に帰って来たという興奮か、ツアーが終わってしまったという寂しさか。ここでまたみんなに会えるという喜びか、先月一緒に時間を過ごした人たちと離れ離れになったという悲しさか。ツアーで見つけた心の平穏か、日々のルーティーンの中でそれを忘れてしまうかもしれないというストレスか(ルーティーンともあまり呼べませんが)。私は誰の中にも安らぎを見つけられないんだと理解できた安心か、一人になることへの不安か。暗闇への恐怖は、輝くことへの恐怖と繋がっています。もうすでに恋しい友人や愛する人たち、でもツアーへ出発したのがまるで昨日のことかのように、ここ本部でまたみんなに会えます。想像できるおとぎ話よりもずっと良い人生を送っているという気持ち、しかしそのセットはギリシャ悲劇。人生は山あり谷ありです。すごく良い日もあれば、すごく悪い日もある。ツアーについて考えて、そこでの出来事全てを考えたとき、私たちがどれだけ恵まれてるかを思わずにはいられません。アレックスの誕生日にケルンの道をみんなで歩いて時間を過ごしたシンプルだけど正直な瞬間から、3時間かけてハノーヴァーまでサプライズ ケーキを持ってきてくれたClaudia、また別の“ツアー”誕生日プレゼントとして、みんなからのメッセージ付きTシャツとTrail of Deadのコンラッドが描いた絵をアレックスにあげたビーレフェルトまで。そこでは一年ぶりにマーセルに会い、しかも40分の予定が75分演奏できました。そして、オランダ語で苦戦しながらも教会の彫刻や絵画について細かく説明してくれたおばあさんに、ブリュッセルのライヴではベルギー、日本、フランス、UK、カナダとアメリカから人が集まりました。そしてパリでのライヴ。これまで大いに盛り上がってきたツアーのグランドフィナーレです。エネルギーが最高潮に達し、バンドメンバーがTrail of Deadのステージに海賊帽を被って乱入しました!そして最後にアレックスのサプライズバースデー…今回のツアーがどれだけ素晴らしかったか、言葉では説明しきれません。そして今、パソコンの前に座り、私が書き綴ってきたことが全て映画の中の出来事なんじゃないかと感じます。まるで現実に起こり得ないことのように。でも、匂い、手触り、写真、その全てが映画にするには本物すぎます。そして、こんな映画なんて想像できるはずありませんし、誰も書けません。なぜなら、現実、それがどんなであろうと、その山あり谷ありの人生は、私たちが夢見るどの映画よりもずっと良いものだからです。だって、自分自身で物語をつくっていけるんですから。

今は午前3時を過ぎました。みんながベッドにいってから数時間。外を見ると、地面がうっすらと、純粋でまだ触れられていない白いブランケットで覆われています。私にとって今年の初雪…笑顔にならずにはいられません;この現実は、今後世にでる映画よりも、もっとずっと良いものです…!

– Stephanie

UK, 恋しくなるよ!

Written by Your Favorite Enemies. Posted in Shadows Of Dreams To Come Tour

予定よりもずっと長かかった移動の末、ようやくグラスゴーにたどり着きました。8人がようやく乗れるようなバスに16人。移動のあとバスの中はパーティーと化し、数人はその時のことをあまり覚えていないそうです(というか、他の人がそう言っていました…!)グラスゴーでのライヴハウスはアートスクールの中にあって、楽屋は2人がギリギリ入れるくらい。なので私たちは学生用のカフェへ行き、数時間そこを私たちの本部としました。数時間後にライヴをすると知りながら、そうやって大学内で席に座っていると、なんだか Coffee House Sessions を思い出しました。今年の2月にUKで行ったものです。今夜は変な感じになるという思いを、私は拭えずにいました。でも、多分あまりにも Coffee House Sessions をした時と似ていたからだと思います。なのに今夜はアコースティックではなく、ロックショーでしたから。それか、バスでの長距離移動に未だ感覚が麻痺していたのかも。色々なことが Coffee House Sessions と似ていましたが、同時に全てが違うようにも感じました。あれからほんの数ヶ月ですが、私たちはあの時とは全く違うと言えます。その全ての意味において。良くも悪くも。でも何となく、私たちそれぞれがみんな、あるべき自分の姿に近づいたと思います。自分が望む人物像からはまだまだ遠いですが、それでも一歩一歩、自信を持って、みんなで進んでいる気がします。数ヶ月前は、みんなで一緒にいることが難しい時期でした。一方今は、それがとても自然のことのように思います。そして、それこそ私たちがずっと望んできたことでした。なので、私の中の何かがおかしいという感覚は間違っていると分かっていました。

バンドメンバーがステージに立ってすぐ、私を囲んでいたもの全てが消え去り、私たちは全く正しい時期に、正しい場所で、正しいことをしていると確信しました:ありのままでいること。良い面も、悪い面も、私たちができるベストを。そしてライヴはすごく激しかったです!Rave Childのライヴレポートから引用すると、”6人はものすごいエネルギーに溢れ、アートスクールのステージに全員がかろうじて収まりきれるほどだった”…そして本当にそうでした。グラスゴーでの その夜、バンドメンバーはステージにいただけではなく、部屋中あちこちを動き回っていたのです。彼らはみんなで一つでした。そしてオーディエンスとも。素晴らしいかたちで…!

そして、コベントリーでのライヴです。私はこの日をとっても楽しみにしていました。PJ と Dawn, Ash & Sara, Steve と Paulに会えると知っていたからです。今年の3月にノッティンガムで会った彼らに再び会えるのが待ち遠しかったんです。この数ヶ月がすごく長く感じたほどでした!ライヴハウスは“Kasbah”と言って、街中からは少しはずれた場所にあり、アラビアンナイトの物語から出てきた感じでした。それを見て、今夜は特別になるだろうと思いました。友人たちが来てくれるのを知っていたし、新しい友人ができるだろうことも分かっていました。でも、その装飾と雰囲気もとても特別だったのです。なんとなく、きっとこの先ずっと覚えているようなライヴになるだろうと思いました。そして、本当にそうでした。空飛ぶ絨毯も、魔法のランプもありませんでしたが、そこには確かに魔法が存在しました!

そしてマンチェスター…バンドが初めてライヴをした土地ですが、ここに戻ってくるのは7年ぶりです。7年ですよ…!サウンドチェックの前に、私は少し街を歩く時間がありました。そして、誰かとアイコンタクトを取ることがどれだけ難しいかに驚いたのです。人々はそれぞれやることがあって、その周りにあるものは、それがどんなに素晴らしくても、全く存在していないかのように見えました。外を歩いたのはすごく短い時間でしたが、その時間、私は誰とも目が合わなかったのです。そしてそれは、ここで時間を過ごし始める前、彼らを良く知る前に、まさに私たちが持っていたUKへのイメージでした。オーディエンスと心を通わせるのはすごく難しく、感動させるのも難しいのです。まるで、彼らはもう全て見たことがあり、そう簡単には感銘を受けないかのように。でも何となく、毎回バンドがステージに上がり、ありのままを見せるチャンスを掴む度に、その壁はどこにも存在しないかのように思えます。突然、何の感銘も受けなかったロングヘアとヒゲが、何か違うものになり、何かもっと意味深いもの、ただ目に見える以上の何かへと変化したように感じました…そして、それはシンプルに自分自身に真実でいることについてなんです…

そしてロンドン、私が個人的に好きな場所であり、バンドにとっても色々なことを経験した場所です。ここに戻ってくるのにワクワクし、とても楽しみにしていました!というか、ワクワクせずにはいられませんよね?前回ここでライヴした2夜は完全にクレイジーで、今回も世界中至るところから人々がバンドを見に来てくれると知っていたので。長年の友人たちに、新しい友人たち…ライヴはこれまでにないくらい激しいものでした。まるで一音にも、サウンドにも自分たちの人生がかかっているような。それはラウドで、でもそれは私がスピーカーに近づきすぎていたからではなく、全く異なるかたちで“ラウド”だったんです。一瞬、写真を撮るのをやめなければいけないほどでした。もう何が起きているのか分からなかったんです。ステージにいるのは私が知っているYFEではないと感じました。そして、自分自身が遠く感じたんです。初めはそれが少し怖かったのですが、自分が知っていると思っていたものにしがみつこうとするだけ、アレックスが “From The City To The Ocean”のエンディングを歌い始めたときに、それを手放そうと決めました。私は何も知らないもかもしれません。でも、それが解放というものでした。新しい地平線を見つけるということでした。瞬間が自然と解き明かされるということでした。この夜、私は自分自身と仲違いし始めたんです。何故なら、解放し、未知のものを探検しようと決めたから。何故なら、ステージでの瞬間を写真に収めようと集中することで、いつの間にか忘れていたように、ありのまま音楽の影響を受けようと決めたからです。でも最高の瞬間は、私のカメラのレンズを通して経験したものです。そして、それを私はみんなとシェアしたいんです。その瞬間のまま、彼らが活き活きとするとき、それが永遠となるように。

そして、“ライヴの後”と言えるのであれば、その瞬間がこのイメージをまさに表していたと思います。ライヴハウスの隣にある部屋で、音もあまり聞こえない場所にいました。最後までそこに残っていたのは、アレックス。みんなと写真を撮り、みんなにサインを書きました。とてもシンプルな瞬間だけど、本物で、とても純粋無垢なシンプルさゆえに、そこにいた誰にとっても、永遠となった瞬間でした。

そして、ロンドン2日目、バンドのファンクラブSFCCでライヴの生中継を行った日です。そしてこのライヴは、完璧ではなかったかもしれないけれど、再び永遠となった瞬間でした。世界中から、不可能とも思えるような時間帯にみんなで集まって分かち合った瞬間は、ステージ上にいる6人以上のものでした… 😉

私たちは今ハノーバーへと向かっています。ツアーのライヴももう残り4夜となりました。また時間があっという間に過ぎていったように思います。UKでの5日間は光の速さで過ぎて行きましたが、心には一生消えない印を残してくれました。瞬間から永遠へ。ありがとう!

– Stephanie

初めてのスイス…忘れられない思い出!

Written by Your Favorite Enemies. Posted in Shadows Of Dreams To Come Tour

ライヴ前、“あと4時間もある” が、“クソッ、あと4時間しかない” に変わるのってクレイジーです。特に2時間遅れで会場に着いたときは。何で2時間も遅れたのかって?どうやら、ドイツからスイスへの国境をまたがなきゃいけなかったようですね。パスポートも何も見せる必要はありませんでしたが、ツアーバスを空にして、申請したものや、し忘れたものの、チェックを受けなければなりませんでした。でも、それはスムーズにいったんです。何が一番時間を要したかというと、バスの機械の一部が壊れたからでした。ベルンまであと20分のところで、みんなが寝ていた午前5時頃、バスの空気圧処理機が壊れたのです。運転手はバスを端に止め、緊急に修理するよう業者を呼びました…!結局ライヴハウスには到着したものの、スケジュールから大幅に遅れていました …ということは、オリジナルのスケジュールへと合わせるために、サウンドチェックはさっさと短く終わらせなければなりません。たいてい、こういうタイプのシチュエーションはストレスが一気に高まります。でも今回は、全くでした。全くストレスなし。起きるだろうことが起きるだけ。とてもシンプル。だって、ストレスが役に立ちますか?いいえ。なので、みんなただリラックスして、すべきことに集中し、全てスムーズにいきました。これには、私はとても驚かされました。でも、これこそ、みんなで一緒に成長した姿の反映なんだと思います…平和は心の中から生まれるものであって、状況からではないことを学んだんです。望まない状況はいつだってあります。起こらないでほしかったと願うこともあります。でも何となく、そのような要素も私たちの無重力飛行に、引力を加えはしないようです。

そしてスイスでの初めてのライヴは、最高でした!何を期待して良いか、どんな風になるのか全く想像できませんでしたが、バンドがステージで解放するのと同じレベルで、人々は応えてくれると分かっていました。そして、本当に魔法のようでしたよ。今夜来てくれたSéverineとPascalに聞いてみてください。きっと彼らが教えてくれると思います… 🙂

私たちは夜の間にウィンタートゥールへと移動しました。誰も聞いたことのない街です。私たちのうち誰も移動中の景色を見ていませんでした。通り過ぎた村や街は遠い夢の中のゴーストだったのです。というのも私たちみんな、朝ライヴハウスに到着するまでバスの中で寝ていましたから。夢の中のゴーストかもしれません。それでも、到着したときにみた雨の降る街は、とても生き生きしていました。Trail of Dead&Midnight Massesと一緒にツアーに出てから、雨が降り続いているように感じます。スイスのどの街の美しさも見れていません。でも、未だ未知のままの国でライヴをするたび、その人々の心を通して、ここがどのような場所なのか発見できるだけ、私たちは恵まれていました。そして一度ライヴが終わったとき、初雪が降ったことを知りました。そう、11月の初めです。私は冬が嫌いですが、この初雪は私たちにとって恵みであり、たとえ気がつかなくても奇跡は起こりうるんだということを思い出させてくれました。たとえ、直にその奇跡を見ていなくても、それは真実であり、同様にパワフルで素晴らしいものなのだと。というのも、目に見えないから存在しないというわけではありません。目に見えないものから学ぶべきこと、発見すべきことが多くあります。そして目で見える以上を信じることこそ、不可能を信じるためのちょっとした秘密なのです。何故なら結局、私たちを見てください。私たちはみんなまだ一緒にいます。会うべきでなかった、そして一緒にいるべきではない何人もの人間が、それでも本当の家族として。

そしてルツェルンでのライヴです。ツアー最初の休日前、最後のライヴ(まぁ、それはまた別の話ですよね?)。私たちは早朝に到着し、少し外を歩くことにしました。ルツェルンはとても美しい街で、見るべきものが色々あると聞いたので、各自であまり雨が降っていないのをいいことに、散歩へと出かけることにしたのです。私は道の途中で、ジェフ、セフとミス・イザベルに会いました。どこへ行くべきか、どこを見るべきか分からず、私たちはみんな丘に建つ街の目の前にある湖を見つけていました。セフ曰く、“アヒルも触れられるくらい良い”場所です。まぁ、毎回触ろうと近づくたびに、アヒルが逃げ続けたので、セフはアヒルに触れていないんですけどね。でも何というか、アヒルを責めることはできません。私だって、セフが近づいてきたらそうしますもん…

私たちはUKからの親愛なる友人スーによって素晴らしく迎えられました。バンドのライヴを観に、そしてこの美しい街で数日を過ごすために来てくれた人です。彼女が最後にバンドのライヴを見てから、どれだけ雰囲気が変わったかを教えてくれました。彼女はバンドのライヴを数多く見ているのです。北米、ヨーロッパ、アジアと…多分、一番多くライヴを見た人の記録があるとしたら、きっと彼女がチャンピオンだと思います 😉 でも彼女は正しいです。雰囲気は変わりました。それはもう否定できないものです。少し例を出すと、サウンドチェックの間、楽器ごとにチェックするのではなく、バンドメンバーは一人のメンバーの音にどんどんレイヤーを加えていき、新しい曲ができあがりました。いつも家でリハーサルするときに行っているように。“次のアルバムの一曲かもね?”とアレックスが言いました。未来のことは誰にも分かりませんし、今は誰も気にしませんでした。少なくとも私は、ただステージの上で自由に楽しむ彼らを見て、シンプルに嬉しかったんです。今ちゃんと言葉として書こうと思い出しても、やっぱり最高だったと思います。“Between Illness And Migration”の創作プロセスには一人一人が全力を傾けました。そして今でも。“僕らの全てをかけて生まれるものだというのは分かっていたけど、自分がどれだけ持っているのかは分からなかった”…そして何となく、次のアルバムにも全力を費やすことが分かっていても、これまで以上にどの瞬間も大切にされると思います。本物の瞬間がどれだけ貴重か、どれだけごまかせないか、そして一瞬でもどれだけ人生を変える瞬間になり得るか知っているので…そしてサウンドチェックの数時間後、バンドは破壊的に激しい平和とともに、ステージに立ちました。そこにある全ての壁を取り壊すように。それが何でつくられていても…

そして休日のあと、私たちはスイスへと戻り、この国でも最後のライヴを行いました…このライヴ後にはもうスイスに戻ってこないということが信じられませんでした。なので、盛大なパーティーにすることにしたのです。今までしたことないくらいのパーティー。ライヴハウスは周りに何もない場所に建っていました。古い電車の駅と、かつて栄えたのであろう、今はすっかりさびれてしまった工場があるだけ。人々が協力してこの場所を買い取り、できる限りライヴハウスへと改造したのです。それが今夜のライヴハウスBiomillでした。1ヶ月に1度、人々がボランティアで集まり、音楽イベントを開催するのです。1ヶ月に1度ですよ。そして、このフレンドリーで温かい歓迎をしてくれるこの場所の今月のラッキーなゲストがYour Favorite Enemies、Trail of DeadとMidnight Massesでした。プロモーター/オーナーは、今夜はソールドアウトで、この場所には300人入ると教えてくれました。とても狭かったので、信じ難かったですが!フロアも狭ければ、ステージもそうでした。セフはロードケースを使ってステージを広げなきゃいけなかったんです(彼のスペースシップが大きすぎるというわけではありません…決して!)

でもスイスの人たちは互いに近づくのが好きなんでしょう。というのも、この夜はとっても熱かったですから!彼らは本当に燃えていました!転換はとても長く、2つのバンドの間に外に出てタバコを吸っていた人たちもいました。でも音楽が聞こえ始めるとすぐに、彼らはステージの前へと集まり、ヘッドバンギングしたり踊ったりしました。ステージにいるバンドメンバーと同じく、人々もまたこの夜に全てをかけているようでした。解放と自由のレベルは魔法のようでした。YFEのライヴに来たことがある人は、きっとこの意味がわかると思います。まるで別世界にいるようでした。その瞬間は、自分がどこにいるのかも、時間すらも何のパワーを持っていません。自分が誰なのかも、どこ出身なのかも、どんなスタイルなのかも関係ありません。一つになったんです。その場にいる人々みんなと。その場にいた人々がみんなで、サウンドとノイズへと解放していました…自らが許す限り、遠くまで。そしてBiomillでは、限界はありませんでした…

スイス、初めての出会いでした。そして、何て最高の第一印象だったんでしょうか!心の底から、どうもありがとう!また会えるのが待ちきれません!

– Stephanie