4夜続いたドイツでの最後のライヴが終わりました…私たちはケルンにあるこのライヴハウスを後にし、次のライヴを行うグラスゴーへと向かいます。
ドイツでのライヴは素晴らしく記憶に残るものでした。最初のライヴはミュンヘン。初めて訪れる場所でしたが、噂は良いことばかり。それにはもちろん理由がありました。ライヴハウスは、白い小石たちが岸となった川のすぐ側に建っていました。青い空と太陽の光がその石たちに降り注ぎ、まるで雪で覆われているかのように見えました。魔法のようでロマンチックに見える穏やかな初雪のように。人々は河川敷で話をしたり、食事をしたり、遊んだり、良い時間を過ごしていました。ライヴハウスからほんの数歩。もう既に何か特別なことを経験していると感じました…私たちはランダムに街を歩き、特に決まった行き先も決めずに面白そうだと思った方向へと歩きました。そして本当に、ミュンヘンはインスピレーションに溢れる街です!人々はフレンドリーで、笑顔で、温かく、とても歓迎的でした!そうです。今夜は特別になるという予感がしていました!JoとChrisがライヴハウスに入ってくるのを見たときに、その予感はさらに強くなりました。ミス・イザベルがドレッシングルームに入ってくるなり、“今夜JoとChrisがいるなんて可能かしら?100%自信を持って、二人を見たと思うんだけど!”と私に言ったのをよく覚えています。私は確信が持てませんでしたが、彼らを知る限り、今夜来ていても不思議はないと彼女に言ったのです!ライヴ直前に下の階に戻ってきたとき、誰かが私の名前を叫ぶのを聞いて、立ち止まりました。そして、見たのはVroni。大きな笑顔で、腕を広げて、そこにいるのが嬉しくてたまらないといった様子で、彼女は私を強く抱きしめ、それがこの夜をまさに表すものだろうということを確信したのです!Vroniはステージの前にいて、踊って、踊って、踊りまくっていました。そんな彼女を見ていて、何となくこの言葉を思い出しました:“誰も見ていないかのように踊る”。けれど、人々は見ていました。それこそが、とてもインスピレーションに溢れるものだったんです…彼女の持つ自由と喜び。それはシンプルに美しかった…そして、数歩離れたところに、ライヴを楽しむChrisとJoがいました。ステージで起きている全てのことを逃さないように(そしてステージ外のことも!アレックスはいつものごとくクラウドの中へと入っていったので!)、目を大きく開けて見ていました。そしてドラムも最後にはクラウドの中にありました。
そうして、ベルリンへ移動…私たちにとって家のように感じるこの街に戻るのがみんなとても楽しみでした。人々はいつも私たちを兄弟、姉妹のように迎えてくれるのです。ジェフは午後、ビジネスミーティングのために出かけていきました。そして私は、アレックス、ムース、YBと一緒に心の赴くまま、街をぶらぶらしました。アレックスは小さなサーカスを見つけました。シーズンオフなので今は閉まっていましたが、背の高いビルの間にある公園の真ん中、コンクリートジャングルの中にファンタジーと夢の小さな隠れ家があったのです。そして、改めて何故私たちがベルリンを好きなのかを思い出しました。この街は、全てが可能な場所です。ロジックが介入せず、それが人を規制しない場所。誰もが自分の信じたことを自由に行える場所です!そしてライヴはこのイメージそのものでした。音楽が始まってすぐに、人々はステージに集まり始めました。2つのバンドの間に人々はバーへ行きドリンクを頼んだり、外へ行ってタバコを吸うんです。でも音楽が鳴り始めると、そこには言葉とサウンド以上のものがあることに気づきます。特別でユニークな交流が起きていることに気づくのです。人はヘッドバンギングしたり、拳を 高く挙げたり、一緒に歌っている人もいれば、歌詞をとらえようとしている人もいました。でもそれぞれが、それぞれの方法で、とても良い時間を過ごしていたのです。ライヴの最後、アレックスはクラウドサーフィンをしました。フロアに降ろされていたドラムからジャンプし、部屋の後ろにあるバーの方まで行き、ビールを受け取って、それをクラウドサーフィンしたまま少し飲み、オーディエンスの中にいる誰かにあげた後、またドラムへと戻り、ライヴを終えました。そう、それくらい激しいライヴでした!
私たちはいつものように、グッズ売り場で夜を終えました。親愛なる私たちのシスターAnke&Marinaと話をしました。二人とも3時間かけてバンドに会いに来てくれたんです。そして家に帰るバス /電車に乗るために、午前6時まで待たなければいけませんでした。でも二人とも、どんなに遠くてもライヴには来ていただろうと言いました。彼らにとって、この交流はユニークで大切なものなんです。彼らはこの瞬間を私たちやこの夜ここに来ていた人と分かち合いたかったのです。この気持ちは私もよく分かります。多分、私自身はステージにおらず、第三者の目で見ているからでしょうか。カメラのレンズを通して様々なポイントをとらえようとし、その瞬間起きている交流のエッセンスをとらえようとしています。良い写真を撮ろうとするのではなく、その瞬間自体を表すような写真を…
そしてステージに上がる数分前、Trail of DeadのボーカルがSFCCのTシャツをくれないかと尋ねてきました。彼はそれをステージで着たいと言ってくれたのです。シンプルにそれが好きで、その意味が好きだから。アレックスと彼はバス移動中、互いの音楽に対するヴィジョンや共通のパッションについてたくさん会話をするチャンスがあったんです。
そして、ハンブルグ。この街に訪れたのも初めてでしたが、友人たちや、もう何度も訪れていたTrail of Deadからも、やはり良いことしか聞いていませんでした。私たちの到着は遅れ、この日はとても慌ただしいものとなったので、あまり街を歩く時間がありませんでした。それでも私は少し歩きましたけど。クリスマスマーケットと思われる場所をぶらぶらしました。時間的には早すぎたので、人々は夜に開けるお店の準備をしているだけでした。観覧車やジェットコースターやお化け屋敷もある遊園地の真ん中には、写真ブースや、赤とグリーンで装飾され、キャンドルが照らされていた小さなレストランもありました。今はクリスマスなんて遠いことのように思えますが、その雰囲気は十分感じられました。色々なお店のせいではありません。人々が持っていた雰囲気のためです。そこはとてもアットホームで、ここに来た人たちはきっと何かを見つけて帰るだろうと思ったんです。
この日は1日中、おかしな雰囲気でした。問題や誤解などが色々あったんです…大きなものではありませんが、それでも…ない方が良いに決まってます。なので、私たちはみんな“中間にいる”感覚でした。何かを待っている感覚です。ステージに上がるまでは。皆さんの愛、パッションとエネルギーがバンドメンバーに翼を与えてくれました。この日アレックスは体調を崩していましたが、素晴らしい方法で皆さんが彼を元気付けてくれました!彼だけではなく、バンドメンバー全員も!そして、皆さんの多くに出会えたのは、私たちにとって本当のクリスマスの日みたいでした。Claudia, Stefan, Berit, Janine, Nadine, Tina, Vivienneと、そのほかにもこの夜に出会った皆さん、どうもありがとう!
そして、4夜連続ドイツでのライヴ、最後はケルンにて。バンドは7年前、初めてのヨーロッパツアーの時にこの街でライヴをしています。そして去年、Kölner Domを見に立ち寄ったにも関わらず、ライヴをするのは実に7年ぶりです。到着したのは夜遅くでした。なので、どこにも立ち寄る時間がありませんでした。有名な大聖堂の頂上まで登ろうと計画していたんですけどね!到着してから、ロードイン、サウンドチェック、夕食、そして会場時間でした!もう既に!ドイツの人々はとても歓迎的で、7年経った今でもケルンでの思い出は、私たちの心と魂に新鮮なまま残っています。なので、バンドメンバーが多くのクラウドがいる中、ステージに立ったときは興奮が感じられました。信じてください、数枚写真を撮るのに(本当に数枚です)ステージから部屋の後ろに行って、戻ってくるまで、まるまる1曲かかったんです!バンドの音楽をよく知っている人は、特にライヴのとき、曲が短くはならないことを知ってますよね… 😉 人々が踊り、ヘッドバンギングして、エアギターやエアドラムを演奏していました…只々、最高でした!UKからはるばる来てくれたTobi(しかも彼の誕生日に!)やオランダからのNinaが、この特別な夜に来てくれて、嬉しかったです!色々な面で素晴らしい夜!
4夜連続ドイツでのライヴが終了した今…私たちはケルンのライヴハウスを発ち、グラスゴーまで移動します。この4日間に完全に元気をもらって、グラスゴーでも皆さん一人一人と交流するのを楽しみにしています!13時間以上もの移動ですが(+フェリーでの移動)、それも楽しみにしています。16人でのバス移動は、きっと面白いことになると思いますよ…できたら写真をシェアしますね… 😉
– Stephanie