様々な色が一つになる

Written by Your Favorite Enemies. Posted in カテゴリーなし

何を期待して良いか分からないまま、Otakuthonに到着しました。初めて参加するOtakuthon。私の場合は、そのコンベンションの名前すら聞いたことがありませんでした…日本語で「オタク」というのは、何となくネガティブな意味を持ちます。そのイメージを払拭するのが、正直難しくもありました。どんな風になるのだろう?人は音楽を楽しんでくれるだろうか、それともビデオゲームや漫画、アニメのことにしか興味がないだろうか?

会場はとても広く、椅子が何列も並べられていました。ステージにはまだ何もなく、会場はとても明るくて、綺麗でした。他のライブハウスのようにお酒の匂いや汗臭さなどはありませんでした。それでも、この会場でこれまで経験されてきた様々な感情が、壁に染み込んでいる気がしました。バックステージでさえキラキラ光るほどに綺麗だったんです。アーティストルームの椅子に座るのも嫌じゃありませんでした。でも何となく、そこにいるのが変な気もしました。特に会場の椅子です。ライブ中、人は座って楽しむのでしょうか?ライブは会議じゃないんですよ…!

サウンドチェックは上手くいきました。いつもは、許される限りの時間を使います。でも今回は違いました。すぐに、大丈夫だという確信を得たんです。チームはプロフェッショナルで、自分たちのすべきことを分かっていました。そしてサウンドに関してもバンドメンバーが求めているものを、すぐに与えることができたんです。私たちはすぐにバックステージへと行き、リラックスし、食事をし、そこから2時間後、本番のためにウォームアップをし始めました。

そうして本番スタート。空席の椅子は、もうどこも空いていませんでした。ワクワクした様子のカラフルな人たちで埋まっていたのです。この会場はようやく活気付きました。ありのままの自分で会場に入ることで、この部屋に魂を与えたのです。短いイントロダクションのあと、バンドはステージへと上がりました。アレックスが最初に発した言葉は、人をステージ前に招くための招待でした。私は”あぁ、写真を撮るための自由な空間が…”と思いましたが、それでもみんなが急いでステージ前に行こうとするのを見て嬉しく思いました。後ろに座っていた人たちも、視界が広がってきっと喜んだことでしょう!

ライブは2時間続きました。アレックスがステージの上をあんなにジャンプしているのを見たのは初めてです。ステージの左から右へ、中央へ、そしてまた左から右へと動きまくっていました。ステージからフロアまで、とても特別なエネルギーの流れがありました。でも、特に記憶に残っているのは、みんながステージへと上がった瞬間です。そこにはバンドも観客もありませんでした。みんながステージでジャンプをしていました。(ステージが壊れたらどうしようと不安になるくらいでした)このような素晴らしいスタイルで観客の人たちがステージへと上がったのは、2011年の東京以来です。

でも、一番心に響いたのは、ステージ上でアレックスが放った言葉でした。恐れや、マスクを被らずに、ありのままの自分でいることが、どれだけ大事か。私たちはそれぞれカラフルですが、時にその色を知らなかったり、受け入れたくなかったりします。そして、このようなフェスティバルでの瞬間に、ぴったりだと思いました。というのも、このライブでの経験は本物だからです。人はそれぞれ違うけれども、誰もが歓迎され、目に見えるのは笑顔だけ。それが、ライブ中にも起きていました。その瞬間が終わって欲しくないと思いました。だからこそ、2時間続いたライブのあとも、多くの人とできるだけ長い時間を過ごしたいと思ったんだと思います。視点の違いによると思いますが、とても夜遅くまで、もしくは早朝まで話をしていました 😉

翌朝も、早くに出発しました。再び、スケジュールはキツキツです。Q&Aセッションにサイン会、そしてOtakuthonアイドルには審査員として参加しました。Q&Aは、とても良かったです。ビデオゲーム“Dissidia: Final Fantasy”のサウンドトラック参加曲を作ったときの話をしました。でも、ほとんどは”自分らしくいること”や、自分に正直でいることについて…これが、この週末のキーワードだったと思います。そして、私たちの時間は終わったのだと知らせるために、突然部屋の電気を消され、優しくコンフェレンスルームを”追い出された”あと、次のイベントへと向かいました:サイン会です。

予定では、1時間だったサイン会ですが、結局2時間となり、再び 場所をあけるために追い出されました…!ただのサイン会では、ありませんでしたけどね。ディスカッションは深く、本物で、濃いものでした。遠目からその様子を見て、写真を撮っていた私ですら、その瞬間が本物だというのを感じましたし、そう感じているのが私だけじゃないことも感じました。

そして、Otakuthonアイドルの時間です。ジェフ(音痴であり、歌うたびに毎回、新たな音階を発見する人)が審査員でした。でもジェフは上手くやりきりました。きっと、他の出演者よりも緊張していたでしょうけど…!改めて、恐れや仮面を被ることなく、ここには様々な才能がありました。それはとてもインスピレーションに溢れる光景でした。

私たちは閉会式に出席し、フェスティバルを終えました。そこではOtakuthonのチームやボランティア全員に会うことができました。皆さんひとりひとり、そしてボランティアや参加者全員に感謝をします。このような素晴らしいイベントにしてくれて、どうもありがとうございます!今回は初めての参加だったかもしれませんが、このフェスティバルが皆さんにとって、どれだけ意味のあるイベントなのかを理解したと思います。そして私たちにとっても!

PS:サイン会のあいだに撮った写真を載せておきます。もしも、私が写真を撮ってるのを見かけたのに、自分の写真が見当たらない場合は、ぜひ教えてください!写真を送りますよ 😉

– Stephanie

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