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このノイズロッカーたちはカナダ最大の隠し玉なんだ…

Written by Your Favorite Enemies. Posted in インタビュー

YOUR FAVORITE ENEMIES
シィーッ、静かに!このノイズロッカーたちはカナダ最大の隠し玉なんだ…

じゃあ、何でそんなにも秘密にしてきたの?
今までYour Favorite Enemiesは、意図的にスポットライトに当たることを避けてきたようだ。2006年にモントリオールで結成された後、バンドはすぐに北米の興味に火をつけた。彼らは多くの音楽雑誌に取り上げられ、様々なレーベルから誘いを受けた。「あれはクレイジーな列車だったよ。最初はすごく楽しかったんだ」とフロントマンのアレックス・フォスター(ニット帽を被っている)は語る。「でも、やがて僕らは他人の野望の中で、自分自身を見失ってると気づいた。僕らは自分たちが何をしたいのか、そしてどうやってそれを実現させるかという決断をしたんだ。僕ら自身の運命の舵を取りたかったんだよ。」

だから彼らはDIYに熱心なの?
まさにその通り。Black Flagのようなハードコア・レジェンドの遺産にインスパイアされた彼らは、自主レーベルHopeful Tragedyを立ち上げ、ファーストEPを4万枚ソールドした。またバンドは古いカトリック教会を買い取り、そこをレコーディングスタジオへと変貌させたのだ。「インタビューの時にDIY精神を支持するのはセクシーだけど、実際にはかなりの労働だよ」とギタリストのジェフ・ボーリューは言う。「ただローカルなシーンで活動するってことだけじゃない。自らオーガナイズし、献身しなきゃけないんだ。」

もうイギリスに来たことはある?
彼らはロンドンの2カ所でプレイしたばかりだ。そして来年の春、デビューフルレンスアルバム『Between Illness And Migration』がイギリスでリリースされる頃にまた戻ってくる。彼らは中国や日本でもクレイジーなライブを行ったことがある。強い社会政治的傾向のあるバンドにとって(アレックスはアムネスティーインターナショナルのスポークスパーソンである)前者はなかなかチャレンジだったはずだ。「自分が言うことを良く考えなきゃいけなかった。でも対立的になってショーを止められ、15分だけの名声を得るよりも、夢について話し、種を蒔く方が良いと思ったんだ」とアレックスは言う。「日本では、山奥にある仏教寺院でプレイしたんだよ。住職が拳をあげてロックしてた。夢みたいだったよ。」

それはすごいね。でも彼らの音は実際どんな感じなの?
アレックスはYour Favorite Enemiesを“魂のあるノイズロック”と描写している。しかし彼らのこれまでの楽曲を聴く限り、楽々とムードとジャンルの波に乗っている。しなやかなQueens Of The Stone Ageのグルーヴから、耳障りなSonic Youthのノイズ、軽快なアコースティックまで、彼らは何でもできる。Kerrang.comから「A View From Within」をチェックし、新しいフレンドの音を聴いてみて欲しい。

MEET THE BAND
じゃあアレックス、残りの秘密のバンド仲間に挨拶させてくれ…

ジェフ・ボーリュー(ギター)
“ジェフはバンドのスパークだよ。いつもポジティブで、話し合いの席に多くのアイディアを持ってきてくれるんだ。彼こそがバンドを繋ぐ中心人物だよ。”

セフ(ギター)
“こいつは史上最もクレイジーなマッドサイエンティストだよ。セフのペダルボードを見てみなよ。ライトがいっぱいで、ピンク・フロイドのショーみたいだ!”

ベン・レムリン(ベース)
“ベンはとてもパッションに溢れる人だ。そして彼はヘヴィーさと素晴らしいメロディーの両方をバンドにもたらしてくれる”

ミス・イザベル(キーボード/ボーカル)
“彼女は僕らの目を見て、挑戦することを恐れないんだ。僕らが難しい方向へと向かっていくときに、明快さを与えてくれるよ”

チャールズ“ムース”アリッシー(ドラムス)
“ムースは森の中の静かなスピリットみたいなんだ。彼はあまりプロフィールを明かさないけど、彼が話すときは、みんな止まって聞き入るよ”

YOUR FAVORITE ENEMIES – MIXTAPE

Written by Your Favorite Enemies. Posted in インタビュー

カナダ出身のYour Favorite Enemiesはかなりエモだ。彼らはかつてビデオゲーム、ファイナルファンタジーのテーマ曲をプレイしたことがある。そして今度は僕らに、Pearl Jam, Nick Cave, SavagesやThe Cureがフィーチャーされたミックス・テープを作ってくれた。彼らが入念に選んだ曲とその理由がこちら…

1. Ramones – Beat on the Brat
小学校の放課後に、いじめっ子が自分のことを待っている感覚がどんなものか良く分かっている子供として、この曲を初めて聴いたときのことは一生忘れないよ!お父さん、お母さんたち、子供を誇りに思うだろうよ!

2. Foo Fighters – All My Life
この曲を聴いたのは、僕がバンドと関わり始めた頃だった。僕はバンドのリードシンガーであるアレックスと一緒にいて、車で高速道路を走ってたんだ。僕らは最終的に、とても大事な予約をキャンセルした。レコードストアに行ってCDを買うためにね。この曲を何度でも聴けるようにさ!

3. Wilco – I Am Trying To Break Your Heart
この曲を初めて聴いたのは夏の時期だった…すぐに大好きになって、バンド仲間とスタジオに入りたいって思わせてくれたんだ。100曲を続けてレコーディングするためにね…すごくインスパイアされたよ!

4. Pearl Jam – Do The Evolution
そう、ちょっと狂った慈善活動っていうのはいつの時も最高の薬なんだ!僕は特にこの曲のビデオが好きだよ。今こそ音楽が社会改革へと戻るときだ!毎日どこに行っても耳にする聴き心地の良い音楽にはうんざりなんだよ!それが進化さ、ベイビー!!

5. Dead Kennedys – Holiday in Cambodia
Well you’ll work harder
With a gun in your back
For a bowl of rice a day
Slave for soldiers
Till you starve
Then your head is skewered on a stake

6. The Clash – Straight to Hell
ある日、僕の親友からThe Clashのこの曲のTシャツを受け取ったんだ。僕がドラッグ中毒から抜け出したから、希望や信念、愛を僕の周りに広めるシンボルとしてこのTシャツをくれたんだよ。まだ持ってるよ。そして今日に至るまで、この曲は僕の人生を変えてくれた!

7. Nick Cave – Stagger Lee
Nick Caveはバンド全員にとって、いつの時もインスピレーションに溢れた本物のアーティストなんだ。でも彼がこの曲を出したとき、僕らのファンっぷりはまた一段レベルアップしたんだよ!彼に会うまで待ってな…絶対大興奮するよ!!

8. The Cure – Pictures of You
僕はラブソングをあまり好んだことはないんだけど、このバンドThe Cureは、愛と希望をとてもダークに、でも光に満ちた方法で分かち合い、歌う術を知ってる。僕は毎回、催眠にかけられたようになって、この曲にまた恋に落ちたいと思うんだ…!

9. Savages – Shut Up
今の時代にインスピレーションを受けるような本物のバンドを見つけるのは難しい…でも初めてこの曲を聴いたとき、僕は本当に大好きになったんだよ!歌詞的にも、音楽的にも、アーティスティックにインスパイアされるものだった!今日のロックミュージックに再び希望を与えてくれたこのバンドに感謝するよ!

10. Ben Harper – Both Sides of the Gun
Ben Harperは僕のお気に入りのアーティストなんだ。彼の曲だけで10曲のプレイリストを作ることができるよ!自分のアパートで初めてこの曲を聴いたときのことを良く覚えてるよ。夕食を食べに友人たちが来てたんだけど、可哀想に、僕の頭の中は、魂を叫んでいるBenのことでいっぱいだったんだ!ごめんよ、みんな!次来るときは、ラジオをかけよう。そしたらみんなとの会話を楽しめる!!

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Rocking It Out With Your Favorite Enemies

Written by Your Favorite Enemies. Posted in インタビュー

Rocking It Out With YFE:レビュー、そしてアレックス・フォスター&ジェフ・ボーリューとのインタビュー
10/28, 2013 1:26 PM


10月21日午後8時15分より、Your Favorite Enemiesはロンドンのキングス・クロスにあるThe Water Ratsにてライブを行った。始まりからオリジナリティに富んでいた。ギタリストのセフがバイオリンの弓を使ってギターを弾き始めたのだ。そしてアレックスはというと、機材やドラムの上に立ちながら歌っていた。彼こそ自分の音楽への熱い気持ちや情熱を最後まで途切れることなく表現し続けた男だ。

しっかりと息の合ったバンドは、彼らのロックンロールサウンドでファンタスティックに演奏した。2006年にメンバー同士が出会ったとき、全員が違うバンドに所属していたなんて思えないくらいだ。たとえメンバーそれぞれが異なる音楽的影響を受けていようとも、彼らを繋いだのは音楽だった。ジェフはNirvana、アレックスはMinor Threat…でも全員がSonic Youthへの興味と志しを分かち合った。アレックスは、Sonic Youthが“一番クールな雰囲気”を持っており、それによってバンドとして全員が一緒になったのだと言っている。

アレックスの音楽性のあるシャウトとヴォーカル、そしてギタリストのサウンドといい、バンドのパフォーマンスが疑いなくロックスタイルであるにも関わらず、そこにはキーボードを弾くミス・イザベルのエレクトロニックサウンドの要素もあった。ライブはキャッチーなヴォーカルと高速のギターリフ(メロディックサウンドもある)そして傑作的ギターソロもある期待を裏切らないものだった。アレックスはバンドにフィットする音楽のジャンルを決めるのが難しいと言う。彼はバンドを、パンク、ロック、ノイズロックと魂が注がれたものだと説明した。それはThe Water Ratsでのパフォーマンスで明らかにされた。無茶苦茶なイメージ、パンクジャンルの暗示、そしてロックとノイズロックへの高速のドラムとギターリフ。

オーディエンスがジャンプし、ヘッドバンギングしてバンドの音楽を楽しみサポートするという最高のリアクションを受け取った「Open Your Eyes」のパフォーマンスにも関わらず、彼らが演奏を好むのは、この曲ではなかった。アレックスとジェフの二人とも、演奏するのが好きな曲は「From The City To The Ocean」だと言う。この曲は普通に演奏しても12分の曲だが、特別なライブでは25分にもなる。「From The City To The Ocean」はとても長い曲であるがために、バンドを完全にワイルドにし、瞬間を捉えると同時に音楽も感じることができる。The Water Ratsでのパフォーマンスでこの曲を最後にもってきたのは、驚くことではないだろう。彼らは思い切りオーディエンスと触れ合い、その後もずっと余韻を残しておくことができたのだ。

Your Favorite Enemiesは見事なことに、日本のお寺で演奏した初めてのロックバンドである。そこは彼らのお気に入りのライブハウスとなり、彼らにとって独特でクレイジーな経験となった。「そのお寺の住職でさえジャンプしてたんだ」–アレックス・フォスター

彼らの持つ音楽への情熱はKerrang!誌に注目され、写真撮影まで行った。この写真撮影中、バンドメンバーの一人がトップレスになり、シャツを破ってヘッドバンドを作り、それで彼の胸をクロスに縛って、口をテープで塞ぐというイメージが出来上がった。“あれはとってもクレイジーでクールだったよ”とアレックスは言う。これはまたバンドの結束、連帯感、ファミリー感覚を強くさせた。バンドにあるファミリー精神と結束は、彼らのステージからも見受けられる。彼らがステージ上でどれだけ互いにサポートし合っているか、それは特にアレックスがジェフと肩を組んで、音楽に乗って揺れ動くのを見れば明らかだった。

Your Favorite Enemiesは2014年2月にニューアルバム『Between Illness And Migration』(オーストラリアと日本では発売済み)をリリースし、それに続いて同年3月にパフォーマンスのためイギリスに来る。アレックスとジェフによると、彼らのアルバムは共に音楽を作る瞬間を捉えたものであり、自身の教会スタジオにてリハーサルしていた時は、楽しむことについて、そして彼らを始まりへと立ち返らせることについてだったという。

これからバンドを始めたい人に、アレックスからのアドバイスがある:自分のままでいること。自分が始めたんだからね。音楽と仲間に誠実であり続け、ミスを許し、チャンスを掴んで、他のバンドにも感謝をすること。そして、全てはアートについて、音楽を通して自分を分かち合うことについてだってことを忘れないこと。それがYour Favorite Enemiesの表す全てさ。

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『Youthful Dreams』EPカバーにある意味

Written by Your Favorite Enemies. Posted in インタビュー

カバー写真に見たインスピレーションは?

これは1月のニューヨーク。それが東京、パリ、ロンドン、上海、サンパウロやカイロだったかもしれないようにね。僕らはこの時、アルバムのミキシング最終段階に入っていて、ニューヨークにしては珍しく、異常なほど寒い夜の道を歩いていた。寒さが僕を支配しようとしていた時、この景色(最終的に「Youthful Dreams Of An Old Empire」カバーになったもの)が僕の意識を捉えたんだ。まるで町が、寒さよりももっとしっかり僕を掴もうとしているように感じた。奇妙に静止した状態で、ネオンライトやフェイクカラーが、世界中誰もが認める方法で人生を装い、魂の集合へいやらしく身を委ねていた。かつて夢見たもの、そして最終的に自分を支配するものにおいて、僕らは主体性がなく、みな同じだ。まるで、変化ではなく魂の解放を追い求めたプロセスのどこかで、自分自身を失ったかのように。僕らはビルの反射となった。クリエイティブな混沌の幻をつくるため完璧に整頓され、組織されている。まやかしの悲しい皮肉、そして自己防衛タイプの偽物の安全に対する、鮮やかで不完全な体現から、僕らの中にある手なずけられない性質を枯らしてしまうために。

まるで、真のアートを最も明確に表したもの、すなわち人生が、僕ら自身をプラスティックで象ったものになったようだった。目に見えない色を確かめ、そして再び明確にするために、かつて僕らを導いたものは幻想の集まりになった。今や僕らの性質を手なずけるものは、その色が、追放された夢を想像する最も確かな方法だと見なしている。

あらゆる帝国は今も、本来持つ自由への望みや、境界線を超えて生きるチャンスをつかみたいという人々に、その支配的性質を課している。失敗することへの恐怖を手放したら、僕らは再び夢を見る、何度も何度も。そして僕らの目に新しい朝日が昇る。僕が見たのはそれなんだ。そしてあの景色について黙って考え、抱えて来た幻想について物思いにふけり、そして生きるチャンスを掴むため、絶対に必要な解放について考える時間を取ったんだ。その夜、僕がスタジオに入ったときにできていた凍傷について説明しながらね。他のメンバーは僕がスタジオに来る前に、仲の良い友達の家に寄ったんだと思ってるよ…まぁ、誰もが幻想やまやかしを育てているよね:)

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