オースティンからインディアナポリスまで…!

Written by Your Favorite Enemies. Posted in Outside It's America

ツアーは面白く始まりました。アメリカの真ん中で、というかテキサスと言うべきでしょうか。というのも、テキサス人はテキサス 人だからです。これまで出会った人たちみんな、自分をアメリカ人ではなく、テキサス人だと考えています。だからこそ、テキサス州のニックネームがひとつ星の州なんですね。なんとなく、普段は聞けないようなテキサスの話や文化的アイデンティティについて話を聞いているうちに、少し故郷を思い出しましたー彼らの物語は、もちろん同じではないものの、ケベックの歴史と似ていたのです。

翌朝、別世界かと思われる場所で目を覚ましました。私たちの現実とは全く違ったんです! 外から、ニワトリの鳴き声が聞こえ、2 頭の馬がほぼ自由に走り回っていました。ボウイとスーは、みんなとすぐに友達になりました。ほんのちょっとでも、彼らに人参をあげたのが良かったんだと思います!そして、この世界に誕生してからたった3週間しか経っていない可愛い子犬たちにも会いました。

楽器機材を広げ、すべて壊れずにちゃんと動くかどうか確認しました。ジェフの緑色をしたデューゼンバーグのギターの上にポテトチップス(しかも超巨大)が乗っていたこと以外は、すべて正常でした。そして残るはこの問題:車の故障。ダウンタウンまで行ってムースのドラムキットをピックアップしなければいけないのに。ドラムキットは場所を取ります。大きなスペースが必要なんです。優しく寛大な心を持った人が、私たちのためにドラムキットを取りに行ってくれることになりました。そして信じようと、信じまいと(私たちは完全に無理だと思ってました!)ドラムキットとカーペットとアンプの全てがフィアットにしっかり収まったんです。そう、本当ですよ…!

そして、そのあとの1日はみんなでソウルフルな会話をしました。人生について、手放して解放することと、しがみつくことについて、人生の魔法を信じることについて、そして目には見えないものの証について。私たちはまだオースティンに到着したばかりですが、既に相性の良さを感じています。”家というのは自分の心がある場所”だと、人は言います。いつも大人数で移動しているからか、私は家から遠く離れたと感じたことがありません。きっと、大好きな人たちと、大好きなことをしているからなんでしょうね。きっと、本当の意味で家から遠く離れたことがないからでしょう。家というのは概念であり、家族に強く関係していること。私はここ数年でそれを理解しました。 建物や特定の場所は必要ありません。血で繋がった関係だけが家族ではないように。家とは、自分の心がある場所ですー自分の存在意義を見つけられる場所。安全ではない、安心感を得られる場所。ありのままの自分でいられ、でも自分自身のまま居心地良くさせてくれない場所、というのも(時に本人よりも)その人には、もっと可能性があると知っているから。そして時に、周りにいる人が、兄弟仲のコンセプトを改めて教えてくれます。この日のセフとアレックスのように…(そしてこの日、セフはジェフのことも邪魔し続けたんです… Secret Family Cult Clubに書いたアレックスのブログ から読むことができますよ!)

Trail of Deadのメンバーたちと合流してバスに乗り、オースティンを午前3時に出発しました。この2つのバンド間にある素晴らしい友情!ほんの数ヶ月ぶりですが(そしてコンラッドはソロプロジェクトのために私たちの教会にレコーディングをしに来たのでほんの数日ぶりですが)再び親愛なる家族のメンバーと再会したような気分でした!

これまでの移動は、オクラホマ、セントルイス、そしてインディアナポリス。1,000マイル以上の移動を経て、この3日間で、“Outside It’s America”ツアー最初の3日間のライブを終えました…”アメリカ”と呼ばれる国内の3都市です。そしてこれまでのツアー経験だけでも、本をそのカバーだけで判断すべきではないことが明かされた気がします。オクラホマは見渡す限り荒廃した建物ばかりで、ここ数十年誰も住んでいないんじゃないかという感じでした。ライブハウスは音楽学校だったんですが、1階建ての建物で、横に広く、外観は真っ黒。全て、全てが真っ黒に塗られていました。ライブハウスの前には、かつてのネオンサインが建っていましたが、中は空っぽで、全く光っていませんでした。セントルイスはオクラホマと同じように荒廃していましたが、ストリートアートがそこらじゅうにあって、とてもカラフルでした。再活性化を試みているのが、至るところに感じられました。その日、降り続けた雨のせいかもしれませんが、見るものすべてが明るく見えました。壁に描かれた絵から、近くのカフェを通り過ぎる際に聞こえてくる笑い声まで。色と笑い声が、この場所の”現実”とぶつかり合い、外から来た私の目にはより一層美しく見えました。地元に住む人も私と同じように感じているんでしょうか?笑い声をあげていた地元の人々が、このペイントを施し、人生は自分のいる状況とは違うものだということを覚えておこうとしたんでしょうか?それとも、外から来た人たちが、ここに住む人々も一人ではなく、人生は黒と白だけじゃないと伝えるために描いたんでしょうか?それは私には分からないし、きっと一生知ることもないだろうし、きっと答えを知ることはそんなに重要なことでもないんでしょう。インディアナポリスは、高層ビルが立ち並ぶ、とても新しい都市のように見えます。歴史的な面影を残した建物もありましたが、街のほとんどは輝いていました。それでも、それは上を見上げたときだけ。下を見ると、ホームレスの人々が道路に座り、カードボードを持って物乞いしています。雲ひとつない青空で太陽が輝く中でも、少し肌寒い日でした。そして、ある一人がスターバックスにいた私たちの横に座りました。人と繋がりたいという望みを持った、よく喋る、とても良い人でした。お金のためではなく、純粋な心で。写真を撮りながら歩いていたとき、誰かが私に叫ぶ声が聞こえました。というか、少なくとも私にはそう感じたんです。声が聞こえた方を向くと、通りの向こう側から手を振っている人がいました。私の知っている人ではありません。そして、私は自分の後ろを見て、また別のホームレスの人がいるのを知りました。彼女はゆっくりと立ち上がって、通りの向こう側にいる男性を見ていました。黒のパンツに白いシャツと、明らかに汚れていたけど白いハットを被った男性、その人は明らかに、レストランのシェフでした。彼は私の後ろにいたホームレスの女性に再び叫びました。今度ははっきりと彼の言葉を聞きました:「ここにおいで!食べるものがあるよ!外は寒いから、中に入って来なよ!レストランももう閉まるから!」私の後ろにいたホームレスの女性は完全に立ち上がって、ためらいながらも足を踏み出し、目には涙を浮かべていました…彼女が通りの向こう側にたどり着くのを見て、私はその場を去りました…

そんな中、バンドがライブをした全てのライブハウスでは、これまで見たこともないくらいのパッションで溢れていました。激しいパッションとともにステージをジャンプしまくるバンドメンバーから、始まりから終わりまで完全に燃えているオーディエンスまで。頭を振ってリズムをとることから、完全なヘッドバンギングも!

“こんなの今まで見たことない。俺は音楽に生きてんだ。でも君たちは…君たちみたいなのは初めて見たよ。こんな気持ちにさせてくれてどうもありがとう。俺はライブが生きがいなんだ。そして今夜は、それを生きがいにする新しい理由を与えてくれたよ”

“今夜 Your Favorite Enemiesのライブは完全にヤバかったわ。バンドが楽器をフロアに投げて、そこで演奏するなんて凄すぎるわよ。最高のライブをありがとう!ここに新しいファンができたわよ。私は新しいお気に入りのバンドを見つけたわ”

“あなたたち何者?野獣?普通の人間じゃ、こんなライブできないわよ!今夜は完全に最っ高だったわ!”

“僕はあまり感情を表に出すタイプじゃない。そうしたことはないんだ。特にコンサート中はね。感情を出すためにライブを見に来てるわけじゃない。でも今夜は、一晩中、頭を振って、足でフロアを踏んでリズムを取らずにはいられなかったよ。このツアーが終わる前までに、絶対もう一度見にこなきゃ”

そう。外はアメリカ。夢が不思議の中にぶら下がる場所。でも、私たちこそが夢を生み出してる。旗がなびくように、彼らが風へと飛び立てるだけでなく、それを本当の意味で味わえるように…

– Stephanie

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Comments (1)

  • Fukakey

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    まだ読み始めたばかりだけど、まず感想を伝えます。
    Jeff 君のあの素晴らしい緑のギターにポテトチップスが乗っていたというだけで私はもうオオウケしています。
    でもまだ読み続けますよ。
    油断していたから思いっきりウケちゃった!
    誰がやったって・・・そりゃ 彼でしょ? 笑 続きを読みます

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